P.S.S.O.S

こちら桃源郷より桃源郷へ P.S.S.O.S

この曲は2010年代のCreepになりえる曲。
RadioheadのCreepは言わずもがな名曲(まぁ賛否両論だけど)で有名曲。
トムヨークはCreepで彼女は美しい天使だと歌い、自分は醜いものと痛々しく歌った。
その歌詞とあのサウンドによって世界にRadioheadの名前をとどろかせた。

一方、日本のインディーズの長澤知之は自らの気持ちを手紙の形で「あなた」に伝えてる。

ただし自分の妄想の中で

ある意味フジファブリックの詞に通じる歪さがそこには存在する。
痛々しい寂しさ、社会からの孤独、そして「あなた」への気持ち。そのすべてを妄想の中で書き、妄想のポストに投げ込んでいる。

そして、そんな自らを理解して嘆いてもいる。
僕からどんなに望んだところでこの病は治らない  ダイアリーダイアリー僕は治りませんでした

この考えが終わらない限りこの家は核シェルター ダイアリーダイアリー僕は泣けばいいんですか

そして皮肉も込めて自身のいる場所を「桃源郷」と呼び、追伸助けて、と叫んでいる。
こちら桃源郷より桃源郷へP.S.S.O.S
 
この桃源郷は自分の中で完結するという意味にも取れるし、「あなた」のいる桃源郷に助けを求めているようにも取れる。
どこまでも孤独という点でCreepと印象が似ている。

サウンドも静かな天使のような歌声の前半と、後半サビの叫びだした声の違いが、切迫した詞の世界観を表現している。
古い無線通信の音のようなギターリフ、轟音のバッキングも見事。
この世界をたった一人で考えだしたことが驚きです。

ただ唯一の欠点がキーがむちゃくちゃ高いこと。
ライブでもたまにミスしたりしてる。
ただワンマンライブ「ナガサワンマン5」のときのこの曲は高音こそ出ていなかったが、鬼気迫る声が感じられた。
その姿勢にタイプは違えどアベフトシ(ミッシェルガンエレファント)のギターを弾いているときの姿を思い出した。

この曲が正当に評価されることを切に願う。
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